寿司予報

※本画像は生成AIを使用して作成したイメージです。

全国的に海水温は上昇傾向。

魚たちの回遊ルートは
年々北へと移動中。

輸入魚には値上げの波が
押し寄せています。

こうした魚模様の中で、
この先の寿司は、
どのように変わって
いくのでしょうか?

Ocean Warming and Its Impact on Fish 海洋温暖化問題と 魚への影響

日本近海の海水温は、この100年で約“1.33℃”上昇

気象庁の分析によると、日本近海の平均海面水温は、2024年までの約100年間で約1.33℃上昇しています。これは、世界全体の平均上昇率(100年あたり約0.62℃)の2倍以上にあたります。
東北大学などの研究グループの解析では、2023年以降の三陸沖で海水温が平年より約6℃高い状態が続いたと報告されています。

2100年頃には約“3.45℃”上昇する可能性も

このまま温室効果ガスの排出削減が進まなかった場合、21世紀末には地球全体の平均気温が20世紀末と比べて約4℃上昇すると予測されています。
この場合、日本近海の海面水温は約3.45℃上昇するとされており、これは過去100年間に起きた変化の約2.5倍に相当します。
魚が長い時間をかけて適応してきた環境が、短期間で大きく変わることになり、生態系への影響は避けられません。

魚にとって1℃の変化は、人間にとって10℃?!の変化

魚は変温動物であるため、自らでは体温調節ができません。周りの水温とほぼ同じ体温で過ごしており、水温の変化にとても敏感です。一説には、魚にとっての1℃の水温変化は、人間にとっての約10℃の気温変化に相当するといわれており、わずかな水温の違いでも、食欲不振、免疫力の低下、産卵への影響など、命に関わるストレスにつながります。

相次ぐ魚介類の大量死

こうした水温変化に耐えきれず、近年、魚介類の大量死が各地で報告されています。2025年には、佐賀県でマサバ、青森県でホタテ、瀬戸内海ではマガキの大量死が確認されました。
いずれも、夏場の高水温や水温の高止まりによって、酸欠や病気が発生しやすくなったことが要因のひとつと考えられています。

A Turning Tide for Fish 日本を取り巻く“魚の潮目”

魚の回遊ルートが北へ移動 南方の海域からは熱帯性の魚が 勢力を拡大中

快適な水温を求めて、魚の回遊ルートは北へ移動しています。その結果、サンマやスルメイカ、サケといった冷たい海を好む魚は減少しています。一方で、カツオやサワラ、アオリイカなど、これまで南方に多かった魚が、日本近海でも水揚げされるようになりました。

今後は、魚の「顔ぶれ」が変化し、それに伴って、日本近海における生育分布も大きく塗り替えられていくと考えられます。

養殖魚は逃げ場を失い 厳しい状況

海水温の上昇により、これまで安定していた養殖業にも影響が出始めています。回遊魚のように適した水温を求めて移動できない養殖魚には、逃げ場がありません。

さらに、日本の養殖業では漁業権制度の下で操業できる海域が定められているため、海水温の変化に応じてより適した海域へ柔軟に移動することが難しいという制度的な制約があります。加えて、加工や流通の体制は現在育てている魚種を前提に整えられていることが多く、魚種の変更には大規模な設備投資や流通の再構築が必要となり、事業者にとって大きな負担となります。こうした事情から、環境条件が悪化しても生産地や魚種を容易に変更できず、いまの体制のまま対応を迫られるのが実情です。

その結果、病気や成長不良が増加し、ハマチやホタテ、サケなど、多くの養殖魚が厳しい状況に置かれています。

輸入魚は価格上昇の傾向

世界的に天然漁獲量が伸び悩む一方で、水産物の需要は増え続けています。

そこに、飼料・燃料・人件費・輸送費の高騰、円安、世界的な人口増加が重なり、輸入水産物の価格は上昇しています。
ノルウェー産サーモンの高値が常態化し、ウニなどの高級ネタでは、日本が国際市場で買い負けるケースも増えています。

Sushi Forecast 寿司予報

海洋温暖化をはじめとした、
魚を取り巻く環境変化を受け、
この先の寿司はどのように形を変えて
いくのでしょうか?
未来の寿司を”予報”してみました。

寿司予報

熱帯魚寿司

寿司屋ではヒラメやマダイなどの
白身魚の代わりに、
カラフルな熱帯性の魚が主流に?!

海水温の上昇が続けば、これまで南の海でしか獲れなかった熱帯性の魚が、日本近海の主役になるかもしれません。

ブダイやシイラ、センネンダイなどが安定的に水揚げされ、寿司ネタとして活用される未来も考えられます。
寿司屋のカウンターには、色鮮やかな魚が並び、「シイラ炙り寿司」のような新定番が生まれているかもしれません。

※本画像は生成AIを使用して作成したイメージです。

寿司予報

フェイク寿司

回転寿司では
安さと供給量を守るため、
加工前提のネタがメインに?!

魚の供給が不安定になる中、回転寿司では「安くて安定して提供できること」がより重要になります。

そのため、調味加工による味の再現、原材料の代替、細胞性食品(培養魚肉)の活用が進む可能性があります。
将来、培養技術で作られた「培養大トロ寿司」が、違和感なく選ばれている時代が来るかもしれません。

※本画像は生成AIを使用して作成したイメージです。

寿司予報

プラチナ寿司

高級寿司は一部の超富裕層以外には
手の届かない存在に。
高グレードなネタは大幅に価格高騰?!

輸入魚の価格上昇と世界的な需要増により、上質な魚介類はますます希少な存在になる可能性があります。

その結果、希少な天然物に加え、ウニやイクラなどの高級ネタも価格が上がり続け、「回らない寿司」は一部の人だけが味わえる特別な体験へと変化していくかもしれません。

※本画像は生成AIを使用して作成したイメージです。

Regional Fish’s Initiatives いまの寿司を未来へつなぐ取り組み

地球温暖化による海水温上昇等によって
魚を取り巻く環境が変わる中、
未来においしい寿司を残すために、
リージョナルフィッシュでは以下のような魚の品種改良に取り組んでいます。

リージョナルフィッシュが手掛ける高温耐性品種

魚は魚種ごとに生息できる水温の範囲が決まっています。海水温の上昇により、その範囲を超えてしまうと、養殖の継続は困難になります。

リージョナルフィッシュでは、環境が変わっても地域で養殖を続けられるよう、従来より高い水温でも育成可能な「高温耐性品種」の開発に取り組んでいます。

高温耐性を高めた魚種

高温耐性マサバ
高温耐性サーモン
高温耐性ヒラメ
高温耐性マガキ

リージョナルフィッシュが手掛ける生産性の高い品種

陸上養殖は、水温や水質を制御できるため、海水温上昇の影響を受けにくく、安定した飼育が可能です。一方で、電力や設備にかかるコストの高さが大きな課題となっています。

そこで鍵となるのが、成長が早く、可食部が多く、飼料効率に優れた品種です。これらは品種改良加速技術(ゲノム編集技術)によって開発された次世代品種であり、生産現場のコスト負担を抑えつつ、高い生産性を実現できる点が大きな強みです。

陸上養殖魚種

マダイ
可食部1.2倍UP 飼料2割減
トラフグ
成長性1.9倍UP 飼料4割減
ヒラメ
成長性1.2倍UP 高温耐性

Top 5 Future Sushi Forecasts 未来の寿司ネタ天気予報5選

もし、2100年に海水温が
“3.45℃”上昇してしまったら?
人気の寿司ネタが未来ではどんな状況に
置かれるのかを予報してみました。

寿司ネタ予報

サーモン

サーモンは高水温に弱く、海水温が約3.45℃上昇すると、養殖環境の悪化が懸念されます。近年も、夏場の高水温による被害が報告されています。

一方で、サーモンは世界的な需要が高く、養殖技術の改良や養殖業の拡大が進んでいます。
今後は、産地や育て方が変化しながらも、技術革新によって寿司ネタとしての人気を維持できるかがカギとなりそうです。

※本画像は生成AIを使用して作成したイメージです。

寿司ネタ予報

マグロ

マグロは海水温に応じて広範囲を回遊する魚で、海水温上昇により冷たい海域を求めて北上し、日本近海での漁獲は不安定になる可能性があります。

一方で、国際的な資源管理やIUU漁業(違法・無報告・無規制漁業)への規制強化が進められており、気候変動への対応と資源管理の両立が、マグロの安定供給を左右しそうです。

※本画像は生成AIを使用して作成したイメージです。

寿司ネタ予報

ネギトロ

ネギトロは、マグロの端材だけでなく複数の原料を組み合わせて作られる寿司ネタで、天然資源の変動にも柔軟に対応できます。
海水温が約3.45℃上昇してマグロが不足しても、植物性油脂や培養魚肉など代替素材で補える可能性があります。

形や原料は変わっても、「手頃でおいしいネギトロ」は定番ネタとして楽しめるでしょう。

※本画像は生成AIを使用して作成したイメージです。

寿司ネタ予報

イカ

イカは高水温に弱く、餌となる小魚やプランクトンの分布変化の影響を受けやすい生き物です。そのため、海水温上昇は繁殖や成長に直結し、水揚げ量に大きく影響します。
すでに世界的に漁獲量は減少傾向で、日本でもスルメイカは歴史的な不漁が続いています。

海水温が約3.45℃上昇する未来では、資源回復が追いつかず、価格高騰や慢性的な供給不足が懸念されます。

※本画像は生成AIを使用して作成したイメージです。

寿司ネタ予報

イクラ

イクラの主な原料である秋鮭は高水温に弱く、近年は不漁が続いています。供給不足を背景に、価格は平年を大きく上回る水準で推移しています。

一方で、植物性原料を使った「人工イクラ」など代替技術も登場しています。
天然資源の不安定さと新技術が共存する未来では、イクラは形や原料を変えながら、寿司ネタとして活躍しているかもしれません。

※本画像は生成AIを使用して作成したイメージです。